積算ソフト・見積ソフトの選び方|建設業の比較の観点と費用の見方
更新日 2026-08-22(公開日 2026-07-16)
建設業の見積ソフトは、エクセルの延長のようなシンプルなものから、AIが明細のたたき台を作るクラウド型まで幅が広く、機能も料金体系もさまざまです。どれを選んでも同じというわけではなく、自社の規模や業務フロー、現場での使いやすさに合わないものを選んでしまうと、結局現場で使われず紙やエクセルに逆戻りしてしまうことも珍しくありません。本記事では、まず混同されやすい「見積ソフトと積算ソフトの違い」を整理したうえで、クラウド型と買い切り型の違い、料金を3年総額で見る方法、比較すべき5つの観点、一人親方・少人数チーム・元請といった業務タイプ別の選び方、エクセルからの移行手順、そして導入しても使われなくなる典型的な理由までを解説します。
見積ソフト導入で解決できる課題
建設業の見積作成は、図面や現場の状況から数量を拾い、単価を当てはめて積み上げていく地道な作業です。エクセルや紙ベースで行っている会社では、拾い漏れや転記ミスが起きやすく、ベテラン担当者の頭の中にしか単価の相場観がない「属人化」もよくある課題です。担当者が忙しい時期に見積の提出が遅れ、その間に他社に決まってしまうといった機会損失も起こりえます。
見積ソフトを導入する目的は、これらの課題を仕組みで解消することにあります。数量×単価の自動計算、工種ごとのテンプレート、過去の見積データの再利用といった機能により、拾い漏れや計算ミスを減らし、経験の浅い担当者でも一定の品質で見積を作れるようにする狙いがあります。ただし、ソフトを入れただけで課題がすべて解決するわけではなく、自社の運用に合った機能・使い方を選べるかどうかが成果を左右します。
- •拾い漏れ・計算ミス:手作業での積み上げは項目の抜けや端数計算のミスが起きやすい
- •属人化:単価の相場観がベテラン担当者の経験に依存し、他の人が代われない
- •作成スピード:見積提出が遅れることで受注機会を逃す場合がある
- •過去データの散在:過去の見積・単価がファイルごとに分散し、再利用しにくい
- •他業務との連携不足:見積の明細を請求書や原価管理に転記し直す二重入力が発生しやすい
積算ソフトを初めて導入するときの選び方
積算ソフトを初めて入れる場合、機能の多さで選ぶと失敗しやすくなります。多機能なものほど初期設定に手間がかかり、設定が終わらないまま使われなくなるためです。最初に見るべきは「いまの見積の作り方を、どれだけそのまま持ち込めるか」です。
具体的には、これまで使ってきた単価表や過去の見積を取り込めるかどうかを確認してください。ここが取り込めないと、導入の初月に「単価をすべて手で登録し直す」という重い作業が発生します。この作業でつまずいて、導入自体が止まる例は少なくありません。
次に見るのは、実際に使う人が操作できるかどうかです。積算を担当するのが一人であれば、その人が触って判断すれば十分です。現場の担当者も入力する運用にするなら、パソコンに不慣れな人でも扱えるかを必ず試してから決めてください。
- •いまの単価表や過去の見積を取り込めるか(初月の作業量がここで決まります)
- •実際に入力する人が操作できるか(試用期間で本人に触ってもらいます)
- •自社の工種に合った項目の粒度か(細かすぎても粗すぎても続きません)
- •見積から発注、原価管理へ数字がつながるか(二重入力の有無です)
- •無料で試せる期間があるか(設定を終える時間が確保できるかを見ます)
見積ソフトと積算ソフトは何が違うのか
ソフトを探し始めた段階でつまずきやすいのが、「見積ソフト」と「積算ソフト」の違いです。名前が似ていて売り場も近いため同じものだと思われがちですが、担う工程が異なります。積算は図面や仕様から必要な材料と手間の数量を拾い出す工程で、見積はその数量に単価をかけて金額をまとめ、提出できる書類の形にする工程です。実務の流れとしては、積算(数量を出す)が先で、見積(金額にする)が後になります。
この違いを踏まえないまま製品を選ぶと、目的に合わないものを買ってしまうことがあります。たとえば「図面から数量を拾う作業が最も重い」会社が見積ソフトだけを導入しても、いちばん時間のかかっている部分は変わりません。逆に「数量は経験でおおよそ分かるが、書類作成と単価管理に時間がかかっている」会社が本格的な積算ソフトを買うと、機能の大半を使わないまま高い費用を払うことになります。まず自社の時間がどちらの工程に取られているかを確かめるのが、選定の出発点です。
なお、両方の機能を持つ製品もあります。その場合も、どちらが主でどちらが簡易版なのかは製品によって差があるため、実際に自社の図面や工種で試してから判断するのが確実です。
- •積算:図面・仕様から数量(材料・手間)を拾い出す工程。図面の読み取りや拾い出しの支援が中心
- •見積:拾った数量に単価をかけ、金額と内訳を提出書類の形にまとめる工程
- •実務の順番:積算(数量)→見積(金額)。時間がかかっている工程がどちらかを先に見極める
- •両方を備える製品もあるが、主機能と簡易機能のどちらなのかは製品ごとに差がある
- •判断のコツ:直近に作った見積を1件持ち出し、数量拾いと書類作成のどちらに時間を使ったかを実測する
クラウド型と買い切り型(インストール型)の違い
提供形態も選定を分ける要素です。従来型はパソコンにインストールして使う買い切り型で、初期にまとまった費用を払い、その端末で使い続ける形が基本でした。近年増えているクラウド型は、月額または年額で利用し、インターネット経由で複数の端末から同じデータを扱えます。どちらが優れているという話ではなく、使う場所と人数によって向き不向きが変わります。
事務所の1台だけで使い、担当者も固定されているのであれば、買い切り型でも支障は出にくいでしょう。一方、現場でスマホから確認したい、複数人で同じ見積を見たい、事務所と現場で情報がずれるのを避けたいという場合は、クラウド型のほうが運用に合います。ただしクラウド型は通信環境に依存するため、電波の弱い現場で使う可能性があるなら、通信が切れたときの挙動を必ず確認しておくべきです。作成中のデータが失われる仕様のものと、端末に一時保存して復帰時に送信できる仕様のものがあります。
見落としやすいのが、買い切り型の「その後の費用」です。法令や様式の改定に対応するための更新版が有償だったり、パソコンを買い替えたときの移行に費用がかかったりする場合があります。初期費用だけでなく、数年使ったときの総額で見比べるのが安全です。
- •買い切り型:初期費用は大きいが月々の支払いがない。端末が固定され、複数人での同時利用には向きにくい
- •クラウド型:月額または年額。複数端末・複数人で同じデータを扱え、更新は自動で行われることが多い
- •現場で使うならクラウド型が有利だが、通信が切れたときの挙動(作成中のデータが残るか)は必ず確認する
- •買い切り型は更新版の費用や端末移行の費用が後から発生する場合がある
- •比較は初期費用ではなく、3年程度使った場合の総額で行う
料金体系の型と、総額の見方
料金は金額の大小だけを見ても比較になりません。課金の「型」が違うと、同じ表示価格でも数年後の総額が大きく変わるためです。よくある型は、月額が一定の固定型、利用する人数に応じて増える人数課金型、登録する現場や案件の数に応じて増える件数課金型、そして初期費用と保守費用に分かれる買い切り型の4つです。
特に注意したいのが人数課金型と件数課金型です。導入時点では安く見えても、人を増やしたり現場が増えたりした時点で費用が上がります。建設業は繁忙期に人手が増える業種なので、繁忙期だけ費用が膨らむ構造になっていないかを確認しておくと安心です。逆に固定型は人数が少ないうちは割高に感じることがありますが、増えても金額が変わらないため、将来の計算がしやすい利点があります。
比較するときは、現在の人数・現場数だけでなく、2〜3年後に想定される規模でも計算してみてください。そのうえで、初期費用・月額・オプション費用・サポート費用をすべて足した3年総額を並べると、表示価格の印象とは違う順位になることがあります。なお、料金を公開していない製品の場合は、この計算をするために問い合わせが必要になる点も、検討にかかる手間として考慮に入れておくとよいでしょう。
- •固定型:月額が一定。人数や現場が増えても変わらないため将来の計算がしやすい
- •人数課金型:1人あたりで課金。繁忙期に人を増やすと費用も増える
- •件数課金型:登録する現場・案件の数で課金。現場が増える時期に費用が上がる
- •買い切り型:初期費用+保守費用。更新版や端末移行の費用が別途かかる場合がある
- •比較の方法:現在の規模と2〜3年後の想定規模の両方で、3年総額を計算して並べる
選ぶときに見るべき比較の観点(機能・使いやすさ・料金体系・サポート・連携)
見積ソフトと一口に言っても、シンプルな計算表に近いものから、AIが明細を提案するもの、原価管理や請求書発行まで一体化したものまで幅があります。どれが自社に合うかは会社の規模や業務フローによって変わるため、特定の製品名だけで判断するのではなく、比較の「観点」を先に決めておくと選びやすくなります。代表的な観点は、機能・使いやすさ・料金体系・サポート・連携の5つです。
特に建設業では、事務所だけでなく現場でも使う場面が多いため、スマホでの操作感や通信環境が悪い場所での使い勝手も重要な比較ポイントになります。料金体系についても、月額固定か、人数や現場数に応じて金額が増える仕組みかによって、将来の総コストが大きく変わる点に注意が必要です。
この5つに優先順位を付けておくことも大切です。すべてを満たす製品を探すと決められなくなるため、「これだけは譲れない」を2つまでに絞り、残りは妥協できる範囲を決めておくと、比較が進みやすくなります。
- •機能:見積の階層化(大項目→中項目→明細)・自動計算・テンプレート・図面や写真の添付に対応しているか
- •使いやすさ:現場でスマホから入力・確認できるか、操作を覚えるまでの学習コストはどれくらいか
- •料金体系:月額固定か、利用人数・登録現場数に応じて金額が増える仕組みか、初期費用の有無
- •サポート体制:導入時の設定サポートや、困ったときの問い合わせ手段(チャット・電話・メール)があるか
- •連携性:請求書発行・原価管理・会計ソフトなど、見積の後工程とデータを連携できるか
自社の業務タイプ別の選び方(一人親方・少人数チーム・元請など)
見積ソフトの適切な選び方は、会社の規模や立場によって変わります。一人親方や個人事業主であれば、多機能さよりも「安く・早く・簡単に」使えることが優先され、見積以外の周辺機能まで揃った高機能なプランは過剰投資になりがちです。一方、5〜30名規模の専門工事会社では、複数人で見積や現場情報を共有できるか、人数が増えても料金が急に膨らまないかが選定の分かれ目になります。
元請やゼネコンのように複数現場・複数協力会社を同時に動かす立場では、見積単体の機能だけでなく、案件・工程・原価管理といった周辺業務との連携や、会社全体の状況を俯瞰できるダッシュボードの有無が重要になってきます。自社が今どの段階にあり、今後どう人数や現場数が増えていきそうかを踏まえてプランを選ぶと、乗り換えの手間を減らせます。
- •一人親方・個人事業主:低コストでシンプルに使えるか、最低限の見積・請求機能があれば十分な場合が多い
- •5〜30名の専門工事会社:チームで見積・現場情報を共有できるか、人数課金で総額が膨らまないか
- •複数現場を抱える元請・ゼネコン:見積だけでなく案件・工程・原価管理との連携、経営状況の可視化に対応しているか
- •急成長中の会社:将来人数や現場が増えたときに、プラン変更だけで対応できる料金体系か
導入しても使われなくなる典型的な理由
見積ソフトの導入で最も多い失敗は、契約したあと現場で定着せず、数か月後にはエクセルや紙に戻っているというものです。機能不足が原因のこともありますが、実際には運用のつくり方でつまずいているケースが目立ちます。
よくあるのは、決めた人と使う人が違うパターンです。事務所で選定して現場に配ったものの、現場の担当者は使い方を教わっておらず、結局これまでのやり方を続けてしまう。次に多いのが、最初の設定が終わらないまま止まるパターンです。単価表や取引先の登録といった下準備が済んでいないと、いざ見積を作ろうとしても手が止まり、慣れたエクセルに戻ってしまいます。
また、全案件を一斉に切り替えたことで混乱し、繁忙期に耐えられず元に戻したという例もあります。これらはいずれも、導入前に「誰が・どの案件から・いつまでに」使い始めるかを決めておけば避けやすいものです。無料で試せる期間があるなら、その期間内に実際の案件を1件通してみることを目標にすると、定着するかどうかの見通しが立ちます。
- •決めた人と使う人が違い、現場に使い方が伝わっていない
- •単価表や取引先などの初期設定が終わらないまま放置される
- •全案件を一斉に切り替えて混乱し、繁忙期に元のやり方へ戻る
- •現場のスマホでの操作を試さずに契約し、実際には入力が続かない
- •対策:無料で試せる期間のうちに、実際の案件を1件だけ最後まで通してみる
導入して失敗しないためのチェックリスト
見積ソフトの導入でよくある失敗は、契約したものの現場で定着せず、結局エクセルや紙に戻ってしまうパターンです。原因の多くは、実際の運用イメージを固めずに機能や価格だけで決めてしまうことにあります。特に「現場のスマホで本当にストレスなく入力できるか」は、資料やデモ画面だけでは分かりにくく、実際に触ってみないと判断しづらい部分です。
また、契約後に「人数が増えると想定より料金が上がった」「解約したらデータを持ち出せなかった」といった想定外のトラブルも起こりえます。契約前に以下のようなチェックリストで確認しておくと、こうした失敗を避けやすくなります。
- •現場のスマホで実際に見積・入力操作を試し、ストレスなく使えるか確認したか
- •既存のエクセルの見積データや単価表を移行・流用できるか確認したか
- •利用人数や登録現場数が増えた場合の料金の変動を確認したか
- •無料期間や試用期間があり、契約前に使用感を確かめられるか
- •解約した場合に見積・顧客データを自社で持ち出せるか確認したか
- •通信が不安定な現場で作成中のデータがどうなるか確認したか
エクセルから移行する具体的な手順
多くの会社が現在エクセルで見積を作っているため、移行の負担が気になるところだと思います。実際には、いきなり全部を移す必要はありません。順序を決めて進めれば、通常業務を止めずに移行できます。
最初にやるべきは、よく使う単価の洗い出しです。過去1年ぶんの見積を見返し、繰り返し登場する工種と単価を書き出します。これが移行の土台になり、そのまま新しいソフトの単価マスタになります。次に、取引先の情報をまとめます。会社名・担当者・住所・連絡先が揃っていれば、請求書まで一気に使えるようになります。
そのうえで、直近に作成した見積を1件だけ選び、新しいソフトで同じものを作り直してみてください。すでに答えが分かっている案件なので、金額が合っているかを検証しやすく、操作の詰まりどころも見つかります。ここまでで違和感がなければ、次の新規案件から新しいソフトで作り始め、エクセルは過去分の参照用として残しておく形が現実的です。
- •①過去1年ぶんの見積から、繰り返し使う工種と単価を洗い出して単価マスタにする
- •②取引先の会社名・担当者・住所・連絡先を一覧にまとめる
- •③直近に作った見積を1件、新しいソフトで作り直して金額が合うか検証する
- •④次の新規案件から新しいソフトで作成を始める
- •⑤エクセルは過去分の参照用として残し、無理に全件を移行しない
スモールスタートで試す手順
見積ソフトは全社一斉に切り替えるより、一部の案件やチームから試して徐々に広げるほうが、現場の混乱を避けやすくなります。特にツールの操作に慣れていない担当者が多い会社では、いきなり全案件を新しいソフトに移すと、かえって業務が滞ってしまう場合があります。
具体的には、まず無料トライアルやデモで実際の見積作成の流れを試し、次に過去に実際に受注した工事のデータを使って試作してみると、実務での使い勝手を確認しやすくなります。現場の担当者にも実際に触ってもらい、意見を聞いたうえで、一部の案件から本格導入し、問題がなければ対象を広げていくという進め方が現実的です。
- •①無料トライアルやデモに申し込み、見積作成の流れを一通り試す
- •②過去に実際に受注した工事のデータで試作し、自社の業務に合うか確認する
- •③現場の担当者にも実際に使ってもらい、入力のしやすさについて意見を聞く
- •④一部の案件・現場から本格導入し、運用上の問題がないか確認する
- •⑤問題がなければ対象の案件・現場を広げ、全社導入へ移行する
AIを活用した見積ソフトという選択肢
近年は、過去の見積データをもとにAIが明細のたたき台を提示するクラウド型の見積ソフトも登場しています。ゼロから項目を入力するのではなく、AIが提示した明細を確認・修正して仕上げる進め方にすると、拾い漏れの防止と作成時間の短縮を両立しやすくなる場合があります。ただし、AIが出す内容はあくまで下書きであり、最終的な数量・単価・利益率の判断は必ず人が行うという位置づけを崩さないことが重要です。
AXpress建設は、こうしたAI活用型の見積ソフトの一つで、過去の見積事例からAIが明細のたたき台を作成する機能に加え、手書きの注文書をAIで読み取って取り込む機能、スマホだけで完結する操作性、利用人数・現場数無制限のプラン、公開された明朗な料金、インボイス制度に対応した請求書発行に対応しています。電波の弱い現場でも入力した内容が端末に保存され、通信の回復時に送信される仕組みも備えています。見積ソフトを比較検討する際の選択肢の一つとして、無料トライアルで実際の操作感を確認してみてください。
- •AIが過去の見積事例から明細のたたき台を作成し、確認・修正して確定する運用
- •手書きの注文書や図面をAIで読み取り、見積の下書きに反映
- •スマホだけで見積・現場管理が完結する操作性
- •利用人数・現場数は無制限、料金プランは公開されている明朗な体系
- •電波の弱い現場でも入力内容が端末に残り、通信回復時に自動で送信される
- •インボイス制度に対応した請求書発行機能
積算ソフト・見積ソフトの費用の見方
費用を比べるときは、月額や初期費用だけを並べても実態がつかめません。次の四つを足し合わせた「一年間にかかる総額」で比べることをおすすめします。
とくに見落とされやすいのが、利用者を増やしたときの追加費用と、保守やサポートの費用です。導入時は一人でも、運用が回り始めると現場の担当者を追加したくなります。そのときに一人あたりで課金される仕組みだと、当初の見込みから大きく膨らみます。
価格を公開していない製品もあります。その場合は、想定する利用人数と現場数を伝えたうえで、一年間の総額として見積を出してもらうと比較できます。
- •初期費用(導入設定、データの移行、初期研修の費用を含みます)
- •月額または年額の利用料
- •利用者を追加したときの費用(一人あたりで課金されるかを必ず確認します)
- •保守・サポートの費用(月額に含まれるか、別途かを確認します)
サポート体制の見極め方
積算ソフトは、導入した最初の一か月に質問が集中します。この時期に聞ける相手がいるかどうかで、定着するかどうかが分かれます。
確認しておきたいのは、問い合わせの手段と、返答までにかかる時間、そして対応する時間帯です。現場が動くのは早朝と夕方であることが多いため、平日の日中しか対応がない場合は、実際には聞けないまま終わることがあります。
あわせて、画面の使い方を説明した資料や動画が用意されているかも見てください。人に聞かなくても自分で解決できる材料があるほど、定着は早くなります。
- •問い合わせの手段(電話、メール、チャットのどれが使えるか)
- •返答までの目安時間と、対応する曜日・時間帯
- •導入時に設定を手伝ってもらえるか、その費用は別途か
- •使い方の資料や動画が用意されているか
いま使っているソフトからの乗り換えとデータ移行
乗り換えで最も重いのは、機能の違いに慣れることではなく、これまでのデータを移すことです。単価表、取引先の一覧、過去の見積が移せないと、実質的に一から作り直すことになります。
乗り換えを検討する段階で、いまのソフトからCSVやエクセルの形式で書き出せるかを先に確認してください。書き出せるのであれば、移行の見通しは立ちます。書き出せない場合は、紙に出力したものを取り込む方法が使えるかを確認します。
AXpress建設では、エクセルやCSVのファイルを読み込む取り込み機能を用意しています。見出しの名前から列を自動で推定し、画面で確認・修正してから登録する流れです。表計算ソフトからの貼り付けや、紙の台帳や名簿を撮影してAIに表へ起こさせる方法も選べます。読み取った内容は登録の前にご自身で確認していただく設計で、AIが出すのは下書きです。
移行の順番としては、まず取引先と単価表を移し、進行中の案件を入れ、過去の見積は後から必要な分だけ入れるのが現実的です。すべてを一度に移そうとすると、その作業自体が止まります。
- •いまのソフトからCSVまたはエクセルで書き出せるかを最初に確認します
- •移す順番は、取引先と単価表 → 進行中の案件 → 過去の見積
- •書き出せない場合は、紙に出力して取り込む方法が使えるかを確認します
よくある質問
- Q. 見積ソフトと積算ソフトの違いは何ですか?
- A. 積算は図面や仕様から必要な材料と手間の数量を拾い出す工程、見積はその数量に単価をかけて金額と内訳を提出書類の形にまとめる工程です。実務では積算が先、見積が後になります。図面から数量を拾う作業に最も時間がかかっている場合は積算の支援機能を、単価管理と書類作成に時間がかかっている場合は見積機能を重視して選ぶと、目的とのずれが起きにくくなります。両方の機能を持つ製品もありますが、どちらが主機能かは製品ごとに差があるため、自社の図面や工種で実際に試してから判断するのが確実です。
- Q. クラウド型と買い切り型はどちらを選ぶべきですか?
- A. 事務所の1台だけで使い担当者も固定されているなら買い切り型でも支障は出にくく、現場でスマホから確認したい場合や複数人で同じ見積を扱いたい場合はクラウド型が運用に合います。判断する際は初期費用だけでなく、3年程度使ったときの総額で比べてください。買い切り型は更新版の費用やパソコン買い替え時の移行費用が後から発生する場合があります。クラウド型を選ぶ場合は、電波の弱い現場で通信が切れたときに作成中のデータが残る仕様かどうかを確認しておくと安心です。
- Q. 見積ソフトの料金はどのように比較すればよいですか?
- A. 課金の型が違うと、同じ表示価格でも数年後の総額が変わります。月額が一定の固定型、利用人数に応じて増える人数課金型、登録現場数に応じて増える件数課金型、初期費用と保守費用に分かれる買い切り型が代表的です。現在の人数・現場数だけでなく、2〜3年後に想定される規模でも計算し、初期費用・月額・オプション・サポートをすべて含めた3年総額を並べて比較してください。建設業は繁忙期に人手が増えるため、人数課金型では繁忙期に費用が膨らむ構造になっていないかも確認しておくとよいでしょう。
- Q. 見積ソフトは無料と有料どちらがよいですか?
- A. 無料の見積ソフトやテンプレートは、コストをかけずに基本的な明細作成ができる点がメリットですが、機能が限定的だったり、データの保存容量やサポートに制限があったりする場合があります。見積件数が少なく、機能もシンプルでよい場合は無料のものから始めても問題ありませんが、複数人での共有やAIによる作成支援、他業務との連携まで求める場合は、有料の見積ソフトのほうが業務に合っている場合が多いです。まずは無料プランやトライアルで使用感を確認し、必要に応じて有料プランを検討する進め方がおすすめです。
- Q. エクセルからの乗り換えは大変ですか?
- A. エクセルで作った見積データや単価表をそのまま流用できる見積ソフトも多く、乗り換えの負担は工夫次第で抑えられます。まず過去1年ぶんの見積から繰り返し使う工種と単価を洗い出して単価マスタにし、次に取引先の情報を一覧にまとめ、そのうえで直近に作った見積を1件だけ作り直して金額が合うかを検証すると、無理なく移行できます。いきなり全案件を切り替えるのではなく、次の新規案件から使い始め、エクセルは過去分の参照用として残す進め方が現実的です。
- Q. スマホだけで見積は作れますか?
- A. クラウド型の見積ソフトの中には、スマホだけで見積の作成・確認・送付まで完結できるものもあります。現場での隙間時間に入力したい場合や、パソコンを持ち歩かない担当者が多い会社には適した選び方です。ただし、複雑な内訳を細かく組み立てる作業はパソコンの大きい画面のほうが効率的な場合もあるため、スマホとパソコンのどちらでも使えるソフトを選んでおくと、場面に応じて使い分けられます。
- Q. 一人親方でも見積ソフトは必要ですか?
- A. 案件数が少なく、これまでのやり方で困っていない場合は、必ずしも本格的な見積ソフトが必要とは限りません。一方で、見積作成に時間を取られて他の作業ができない、単価の管理があいまいで赤字を出しやすいといった悩みがある場合は、一人親方向けの低価格なプランを持つ見積ソフトを検討する価値があります。まずは無料プランやトライアルで手間がどれだけ減るかを確かめてから判断するとよいでしょう。
- Q. 見積ソフトを導入すれば見積作成の時間は必ず短縮されますか?
- A. 過去のデータやテンプレート、AIによる下書き機能を活用することで、見積作成にかかる時間が短縮される場合がありますが、短縮の度合いは工事の内容や自社の運用方法によって異なり、一律に保証されるものではありません。導入直後は操作に慣れるための時間がかかることもあります。効果を見極めるには、無料トライアルなどで実際の案件に近い形で試し、自社の場合でどの程度時間が変わるかを確認するのが確実です。
- Q. 積算ソフトと見積ソフトは何が違いますか?
- A. 積算は図面などから数量を拾い出す作業、見積はその数量に単価を掛けて金額を出す作業を指します。製品によってどちらに重心があるかが異なるため、自社で時間がかかっているのがどちらかを先に決めると選びやすくなります。
- Q. 価格が公開されていない製品はどう比べればよいですか?
- A. 想定する利用人数と現場数を伝えたうえで、初期費用、月額、利用者の追加費用、保守費用を含めた一年間の総額として見積を出してもらうと比較できます。
- Q. いま使っているソフトのデータは移せますか?
- A. いまのソフトからCSVやエクセルの形式で書き出せるかどうかで決まります。書き出せる場合、AXpress建設ではそのファイルを読み込めます。見出しから列を自動で推定し、画面で確認・修正してから登録します。
※ 本記事は一般的な情報提供を目的としています。制度・数値は変更される場合があり、実際の申請・手続きは公式情報や専門家でご確認ください。記事内にプロモーションを含む場合があります。